このまま、今の仕事を続けていいのか?なぜだかそんな不安感を抱いてしまう…という人の中には、自分の雇用形態が起因となっているケースがあるようです。雇用形態は一般的に、正規雇用と非正規雇用(契約社員・パート・アルバイトなど)に区分されます。正規雇用の場合は、比較的安定した収入や退職金、福利厚生などが保証されますが、非正規雇用だとこれらは難しいと言わざるを得ません。特に、生活に直結する収入については、両者に大きな差があると言われています。非正規雇用に比べて正規雇用のほうが月給額多いのはもちろん、賞与や昇給、退職金制度などもほぼ完備。会社が倒産したり自ら辞めたりクビにならない限りは、雇用も守られます。しかし、非正規雇用だと賞与は無く、昇給はわずかで退職金も無いケースがほとんどです。ある調査によると、両者の生涯収入の差額は、約6,700万とのこと。また、非正規雇用の人は、契約が終了すると当然収入はなくなります。次の仕事が見つかる保証もないうえ、健康保険や年金にも大きい影響があるでしょう。このように、何かと不利のある非正規雇用の人は、将来に不安を感じて当然かもしれません。
たとえ正規雇用であったとしても、就いている仕事や業界自体に今後の発展が期待できない場合も不安にかられるでしょう。近年は技術の進歩に伴い、マンパワーに代わりAIが台頭してきたと言われています。危険が伴ったり、精密さが求められたりする業務の場合は喜ばしいことですが、なかには「AIに仕事を奪われるのでは?」と懸念する人もいるようです。また、業界そのものの衰退も危惧されています。例えば、スマホやタブレット、PCの普及により、紙媒体の売上は激減。新聞や雑誌、書籍などを取り扱う出版業界は、今後の下向きになるでしょう。CDよりも配信サービスが主要になったきた音楽業界も同様、飲食業界や観光業界に関しても厳しいのでは…と言われています。今後の社会の情勢や求められる生活スタイルによっては、新たに懸念すべき業界が出てくるかもしれません。
たとえ将来性があったとしても、ハードな働き方を求められる会社や業界ゆえに、不安を感じる人もいます。その一例が、介護の仕事や同業界でしょう。今後は高齢化社会に対応すべく、介護業界が活発になると評されています。しかし、マンパワーに頼る業務が多いため、過酷な働き方が求められることもあるうえ、そのハードさと給与額が見合っていないとの声も多く聞かれるようです。もちろんやりがいのある仕事ですし、ニーズも高いというメリットも事実です。また、近年では、施設側が働く人のことを十分に考慮した配置や福利厚生の充実、給与の改善などを図っています。つまり、業界の将来性を測りつつ現場の実情にも注目することが、不安の軽減に繋がるといえるでしょう。
最終更新日:2021/04/08